GWに一年ぶりくらいにあった友人に勧められてようやくChatGPTを触った。確かに楽しい。最近は思いついたらとりあえずGPTに質問をぶち込むことにしている。が、あまりに自然に嘘をつかれてしまうので、役に立っているかは微妙。むしろ面白くなってくるレベルで嘘ばっかりである。
私:
清川泰次について教えて
ChatGPT:
清川泰次(きよかわ たいじ、1908年-1981年)は、日本の小説家、エッセイスト、評論家であり、戦後の日本文学界に大きな影響を与えた一人です。
清川は東京都生まれで、早稲田大学文学部を卒業後、小学校教員などを経て、1939年に小説家としてデビューしました。その後も小説、エッセイ、評論など幅広い分野で活躍し、戦後は新しい日本文学を牽引する一人として、多くの作品を発表しました。
清川の代表作には、小説「赤い橋の下のぬらりくらり」や「少年」といった作品があります。また、戦争中の日本文学に対する批判的な論考「文学と人間と」や、詩人・中原中也についてのエッセイ「中原中也を読む」など、文学批評や評論でも活躍しました。
上記について赤入れをしよう。
そもそも清川泰次は日本の芸術家であり、小説家、エッセイスト、評論家ではない。私は結構彼の絵が好きで、年に2,3度は記念館に足を運ぶのだが、おそらく文筆業的な著作はなかったはずである。
そして出身は東京都ではなく、静岡県御前崎市。御前崎には記念展示館が建っている[1]ので間違いない。大学は慶應義塾大学の経済学部。まさかの早慶の対比とは、狙っているのだろうか。
さらに代表作がこれまた興味深い。そもそも文筆家ではないから端から間違いであるが、これらほとんどが実在しない作品であることに私は驚嘆している。『少年』は一単語だからこそ、川端康成や谷崎潤一郎の著作がヒットするが、『赤い橋の下のぬらりくらり』、『文学と人間と』という作品は存在すらしない。『中原中也を読む』だけ例外的ではあるが、だれかと混同して説明を行うのではなく、新たな小説を生み出してしまうとは、面白いではないか。
ということで、私の思うCharGPTの使い方は、
1. 知らない言葉を入れて説明してもらう。ただし、内容を信じるのではなく、あくまで調査のための指針とし、登場する単語を検索するなどして内容を補完する
2. 知ってる単語を入れて遊ぶ。(今回の清川泰司については完全にコレ)
3. 適当な単語を入れてアイディア出しに使う
くらいだろうか。
今更ChatGPTなんておそばせながにも程があるが、まあいいでしょう。
今回分かったような新たな単語の生成は本当に役に立つ気がする。ここで、あらたに聞いた質問も引用しておこう。
私:
ChatGPT:
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めくるめくこのまちで
独りきりで生きてきた
毎日をかさねてきたんだ
あたたかい目をしてきた
いつか君と巡り逢う日を
ずっとずっと待っていた
その日が来たと思ったら
またまたまたぼくは迷った
ニュータウンで消えた夢を
今も探しているんだ
一人ぼっちじゃないと
知っているのに
あの日から時間が過ぎて
色あせた記憶ばかり
あなたと出会ったことは
かけがえのない宝物
ニュータウンで消えた夢を
今も探しているんだ
一人ぼっちじゃないと
知っているのに
もう一度手をつないで
歩きだせるように
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「ニュータウン」は、孤独や迷いなどをテーマにしたキリンジの曲で、ニュータウンでの暮らしや出会いを通じて、人生の大切さや人との繋がりを描いています。
キリンジの『ニュータウン』は実在する曲だ。'98のアルバムに収録された曲であり、堀込兄の印象的な散文に煌びやかなメロディが素敵な一曲である。特にお気に入りの部分は「虹とそのスカーフの衣擦れを聞いて 今日という日君に出会えて オォ、ダァリン 光の匂い 昼のサイレン 緑のシグナル 新しい街 仰ぎ見るビル そうさ! 今日もまた 追うよ」こんな詩を、私は一生書くことができないだろう。
それに対してChatGPTの回答。あまりにひどい歌詞ではないか。キリンジのキの字もないありきたりな文章で面白みに欠ける。散文としての完成度は低く、つまらないJ-popを煮詰めたような「夢」と「あなた」探し。
だが、それが面白い気もしている。確かにつまらない歌詞ではあるが、あまりに王道である。ニュータウンという"お題"もクリアしており、それに対応する"めくるめくこのまちで"という出だしも、急ピッチで新設されるニュータウンらしさを端的に表現している。1,2番とかで文字数が対応していないのがちょっと気に食わないが、ちゃんとさびを繰り返していたり、ラストはサビ後に2行追加していたりと、オーソドックスを捉えている。これ意外と使えるのでは?
というのも、私は最近ボカロに興味を持っている(というのは嘘で本当はsynthesizer Vに興味がある)。先日発売された重音テト。この進化に感化され、ちょっといじってみたい気もしているのだ。あくまで自己満足のためなので、手ごろに歌詞を作ってくれたりすると、役に立つのではないかと思っている。
先ほど生成された歌詞を眺むるに、(私の調査不足かもしれないが)何かのパクリって感じでもないし、ちょっとお試しには使える気がしている。
そんなこんなで今更ChatGPTを語るなんて、明らかな流行おくれではあるものの、楽しかった備忘録(本ブログの趣旨)を書き残しておこうと思う。
以上