ココボロだとか好きだとか

大学院生による独り言と備忘録

lesson / Awesome City Club 和訳

本日は、lesson / Awesome City Club の和訳です。

lesson、ACCの中でも群を抜いて好きな曲の一つで、前期、特に初期ACCの作品の中では非常に印象的です。

それでは以下和訳

 

 

昨晩の本当のことを教えて?

僕がそう言うと君は泣き出してしまった ※1

僕らはまた、これまでみたいにやり直せるのかな?

いつも通り振舞おうとしたんだ、あの素晴らしい日々のように...... ※2

恋に落ちるなんてことはきっと、自分自身について深く考えるっていう事なんだろうな

誰も僕に"愛とは何だ"なんて教えてくれないけど、君は愛に間違いなかった ※3

 

時間が、分かち合ったはずの言葉や微笑みを消していって

テープみたいに巻き戻したりはできないんだね ※4

君と一緒にいた馬鹿げた時間

僕にとって、夜に溶けていくことだけが唯一の逃避法なんだ ※5

そうすれば、もう僕は君と"心"を分かち合うことはなくなって、君と一緒にいることもなくなるでしょう

 

けど、年老いれば、こんな日々はただの"おままごと"に、 ※6

悲しみに他ならないってわかるだろう

星明りの下で、僕らは一緒にいようとしたけど、そんなことできなかったね

僕はもう感情も、言うべき言葉もなくしてしまったんだ

 

ああ、夜も昼も、愛おしい君のことを考えているよ

夜も昼も、君が独りぼっちじゃないようにって願ってる

夜も昼も、この気持ちは何なのかって考えてる

ああこれが愛、この心に張り付くものが愛なんだろう ※7

 

 

 

※1 そもそもこの一文目を言ったのは誰なのか、「"君"が言って"君"が泣いた」のかもしれませんし「"僕"が言って君が泣いた」のかもしれません。後半の歌詞を鑑みるにおそらく後者であると解釈しました。

 

※2 「I try to pritend like in old day, My good old day」の訳。直訳は「過去の日々のように、振舞おうとした、私の良き過去。」ですが、まあ日本語として自然になる?ように翻訳

 

※3 "た"が太字の理由は「but you were the one」の文章があるからです。「君はその一つだった」ってのが直訳で、「愛が何かはわからないけれど、君は愛の一つの体現であった」との意を込めて訳しています。

 

※4 テープみたいに巻き戻しはできない。って言葉、今を時めくナウなヤングには伝わらない表現かもしれませんが、かつて"ビデオ"と呼ばれていたVHSは、テープにデータが記録されており、巻物のように片方の筒から伸ばして映しながら、もう片方の筒に巻きなおしながら再生していました。そのため一度見終わったら巻き戻さないといけないのです。「日々をビデオに例えることはできないね」→「過ぎた日々は戻ってこない」という意味です。

 

※5 個人的に一番難しい一文です。「To me, falling into night is the only way I can deny」の訳。文章としては「私にとって、夜に落ちていくことが唯一の方法、拒絶するための」って感じですね。まあ、「君から逃れる(物理的ではなく、精神的に君のことを忘れる)ためには夜に落ちるしかない」って感じでしょうか。

 

※6 年老いれば、というのは「but, when eyes are turn to gray」の訳です。「目が灰色になるとき」なんてないと思いますが、まあ年老いたの比喩かなあと感じたのでその通り訳しています。

 

※7 この曲の最も印象的な一文ですね。「It's love, it's stak to mind」。「これが愛、この心に張り付くものこそが愛なんだ」という一文です。

 

以上

 

 

この曲はもう7年?8年?も前の曲ですが、ACCの中で群を抜いて好きな曲の一つです。一番好きなのは、月並みですが『青春の胸騒ぎ』でしょうか。今でもACCは好きですが、「TORSO」と「Geow apart」が区切りでかなり曲調が変わっていると思います。個人的には5人体制の前期ACCも、最近の3人でのACCもそれぞれ好きで、前期の渋谷系、センチメンタルな曲調。後期のPOP寄りの曲調もどちらも捨てがたいと感じています。

 

しかし歌詞でいうとマツザカタクミさんの頃の方が好みかもしれません。lessonもタクミさん作詞の曲ですが、この感傷的な詩はあまりアタギさんには見られないように思います。

特にサビ。サビの癖に繰り返しで単調な風ですが、その分歌詞が際立ちます。

ああ、夜も昼も、愛おしい君のことを考えているよ

夜も昼も、君が独りぼっちじゃないようにって願ってる

夜も昼も、この気持ちは何なのかって考えてる

ああこれが愛、この心に張り付くものが愛なんだろう

この曲は、浮気された"僕"の心境を歌っていると解釈していますが、浮気されてもなお、"君"を愛おしく思わずにはいられない。感情を失ってしまうほど悲しいのにもかかわらず、愛している君の幸いを祈りながら、自分自身の心境を整理するこの切なさ。そして"愛とは何か"というこの曲のテーマに回答を見出すのです。

「この心に張り付くものこそが愛なのだろう」

 

あなたにとって愛とは何でしょうか。といっても、これは難しい質問で「私にとって愛とは何か」という問いに答えることはできないですね。しかし、よくよく考えてみると、タクミさんが見出した「心に張り付くこの気持ちこそが愛」というのは共感できるかもしれません。

私にとっての恋とは能動的なものではなく、常に受動的なものでありました。これは別に恋愛に対して消極的という意味ではなく、気が付いたら恋に落ちていた。好きになろうと思ったのではなく、ふとした言葉やしぐさに惹かれ、いつの間にか恋していた。という意味です。

おそらく多くの人がそうでしょう。使い古された表現ですが、「恋に恋する」なんて状態は本来好ましくなく、「好きになろうとして好きになる」なんて意識的な恋は避けられるべきで、無意識的なモノこそが恋なのでしょう。まあ「恋する」よりも「恋に落ちる」ってことですね。

 

そしてだからこそ、始まりが受動的であったからこそ、終わりを能動的にすることが難しいと感じております。

無意識的に恋に落ちてしまったからこそ、意識的に恋から脱することはできない。その終わりも無意識的にもたらされるべきではないのか。という思いが私にはあります。

なんだかややこしいですが、つまるところ、「心に引っ付いてしまったこの感情こそ愛であり、はがそうと思っても引きはがすことは難しい」という事なのだと思います。何とも自分自身の感情についてやけに他人行儀な印象もなくはないですが、こんな気持ちで毎日生きております。恋することを願ったことはありませんが、好い人と恋に落ちることをいくら願ったかしら。こんな考え自体野暮なのかもしれません。

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追記

「Lesson」が収録されているアルバム『WESOME CITY TRACKS』では「P」という曲が続きます。そのサビでは、

uh愛なんて 瞬間の誤解よ
uh愛なんて いろいろいろ
uh愛なんて勇敢な遊びよ
uh I like it. 好きよ! 好きよ! 好きよ!

こんな歌詞が続きます。「Leasons」ではあれだけしっとりと語っていた愛について、"瞬間の誤解"や"勇敢な遊び"なんて言葉で片付けてしまう、しかしそれでも"I like it"という言葉が続くところに一筋縄ではいかない人間味、いい意味で泥臭さ、人間讃歌を感じてしまうのです。

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あなたにとって恋愛とは何でしょうか。一瞬のセンチメンタルに興じることも悪くはないですが、少し思慮を巡らせることもたまにはいいのかもしれません。