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大学院生による独り言と備忘録

JARDアマチュア無線3級育成過程を受講して

タイトルそのままです。

私は6月末からJARD(日本アマチュア無線振興協会)のアマチュア無線3級育成過程を受講していました。

以下が私の受講した講座の紹介URLです。

www.jard.or.jp

 

と言っても、eラーニング(オンライン)であるため手続きや受講は基本的にPC。

アナログなやり取りは、受講開始時に郵送されてくる手続書類にサインをして返送するくらい。後は、一番最後の試験はオンラインではなく試験会場へ行く必要がありました。試験会場は全国300か所(令和3年度8月時点)あるみたいなので、意外と近場だけで済ませられると思います。

 

目次

-アマチュア無線3級とは-

-アマチュア無線3級を取得するには-

-JARD 第三級アマチュア無線技士 養成課程eラーニングについて-

-私の受講記録-

 

 

-アマチュア無線3級とは-

 

そもそもアマチュア無線3級についてですが、3アマとか略される「無線従事者免許」と呼ばれる国家資格の一種です。と言っても、通常の国家資格なら「就活に役立つ」とか「会社から手当が貰える」とか色々あるんですが、名前の通り『アマチュア無線』の資格であるため、この国家資格では金銭や利益の享受を伴う業務は行うことが出来ません。

あくまで、個人的な趣味・興味によって行う無線通信のために必要な資格です。基本的には持っていても大したメリットはありません。

 

無線系の免許には

第一級総合無線通信士 第二級総合無線通信士 第三級総合無線通信士

第一級海上無線通信士 第二級海上無線通信士 第三級海上無線通信士

第四級海上無線通信士 航空無線通信士 第一級陸上無線技術士

第二級陸上無線技術士 第一級海上特殊無線技士 第二級海上特殊無線技士

第三級海上特殊無線技士 航空特殊無線技士 第一級陸上特殊無線技士

第二級陸上特殊無線技士 第三級陸上特殊無線技士 国内電信級陸上特殊無線技士

第一級アマチュア無線技士 第二級アマチュア無線技士

第三級アマチュア無線技士 第四級アマチュア無線技士

とこれまた膨大な量あるんですが、アマチュアは下の4つのみ。アマチュアの中では空中線電力(電波の強に関わる)や発振する周波数によって分類されています。

 

また、アマチュア無線の資格だけではアマチュア無線を行うことは出来ず、これとは別にアマチュア無線局免許が必要です。こちらは申請により入手が可能です。

まあ車みたいなものだと思ってください。免許があっても基本的には車を購入し車検をしないと使えないのと一緒で、アマチュア無線も従事者免許と別に、車本体や車検証のようなものが必要なんです。

 

 

 

-アマチュア無線3級を取得するには-

 

アマチュア無線には筆記試験があり、東京では年4回、一番回数が多い名古屋では月一で試験があります。アマチュア無線3級の受験料は5,400円で、法令16問・無線工学14問で、それぞれ55/80・45/70が合格ラインとなっています。試験実施団体は過去問を公開しておらず、しっかりと対策を行いたのであれば、参考書や過去問集を購入することが確実なのではないでしょうか。

 

もうひとつ、アマチュア無線3級の資格を取る方法があり、それは認可された養成講座を修了することです。私はこの方法でアマチュア無線3級の取得を目指しました。

JARDの他にもQCQなどで講習会が開催されていすが、3アマを直接取れるものはなく、4アマを持っていると1日の講習で取得可能といった講習会が主なようです。

私の知る限りではJARDだけが対面ではなくオンライン上での講習会(育成課程)を開催しており、こちらは3ヶ月以内に所定の学習を終え、終了試験を終えると3アマの免許が受けられるといった講座となっています。詳しくは次の項で。

このeラーニングは受講資格がなく4アマを持ってなくても受講可能で、かつ、いつでも受講申請ができるため、時期を選ばず免許を入手できます。

JARDのeラーニング講座は27,250円であり、試験と比べて約5倍のコストがかかりますが、22歳以下あるいは4アマを持っていれば12,950円で受講可能であり、この程度ならなんとかなりそうな値段ですね。

 

 

 

-JARD 第三級アマチュア無線技士 養成課程eラーニングについて-

 

ホームページからオンラインで受講申請行うとテキストと免許申請用の情報と記入するプリント等が送られてきて、受講を開始できます。受講期間は申請から3ヶ月となっており、"3ヶ月以内に修了試験に合格する"ことが必要です。

アマチュア無線の試験は法令と無線工学との二科目に分かれているため、eラーニングでも各科目ごとに学ぶ事のできる構成となっていました。

 

概要としては

・各科目を4ブロックへ分類

・ブロックごとに資料を読み、小テストを回答(問題数はバラバラ)

・小テストで満点を取ると合格、不合格なら一時間以上経過後に再挑戦可能(同じ問題)

・8ブロックすべてクリアすると、判定試験(自宅)が受験可能

・判定試験は各科目10問、各100点満点で両科目とも60点以上で合格

・判定試験は不合格になると一週間再受験不可、合計3回まで受験可能

・判定試験合格となるとメールで修了試験の電子チケットが送られてくる

・CBTSのホームページで予約を行い修了試験を試験会場で受験

・合格すると免許手続き、不合格なら5,100円払って再受験可能(1回まで)

です。

 

ちょっとだけ省略されていますが、だいたいこんな感じ。

 

受講について、JARDのホームページには

eラーニングでの学習が終わり、かつ、講座開始後10日程度で修了試験を受けられます。 計画的に学習すれば、最短10日程度で修了でき、第三級アマチュア無線技士の資格を取得できます。 

https://www.jard.or.jp/eln-center/3rd-class/3rd-class_news.html

といった文章があります。受講した体感としても、本気を出せば10日どころか一週間で終わらせられると思います。

 

 

-私の受講記録-

 

私がeラーニングの受講を開始したのは6月末、忙しいことを言い訳に、7月上旬に4ブロック終え放置。9月上旬にもう4ブロックを済ませ、9月中旬ようやく修了試験を受けてきました。

試験はCBT方式の試験のため、試験会場は全国300か所以上(

CBTとは何ですか? - よくあるご質問 | 株式会社CBT-Solutions)

。幸運にも近くの駅に試験会場がありましたので、1週間くらい前に予約をしました。会場は駅ビルの上の方にあるワンフロア、資格試験予備校の自習室的なPCルームにありまして多分10席もなかったと思います。私が行った時には既に3席ほど埋まっており、みんなそれぞれ別の試験を受けていたように思います。

 

ちゃんと勉強をしたのは修了試験前だけなので、ちょっとだけ記録。

修了試験の予約は一週間前に済ませていましたが他の用事の資料作成等に追われて勉強を始めたのは試験2日前。その日はテキスト1周のみ。

試験前日にもう1週読み、3アマ試験の法令の過去問を解きました。(どっかのサイト)

解いていても基本8割なので問題なさそうということで、無線工学の勉強に移り、過去問を解くと3割も解けない。というか問題文が理解できない。ていうかテキストを見てもそもそも書いてすらいない。

そんなこんなで過去問は諦め、大人しく配られたテキストを徹底することにシフトチェンジ。もう一回無線工学を読み直し。前日終了です。

 

試験当日。

試験自体は14:30からだったので、12時過ぎに電車で目的駅に到着し、2時間くらい喫茶店で勉強してから会場へ向かいました。喫茶店ではスマホでひたすらJARDの小テストを繰り返し、8周くらいしたかな。同じ問題だからあまり意味ないけれど、全部満点取れるくらいまで繰り返し、余った時間でまたテキストを読み返しました。

 

実際修了試験を受けてみると、まるまんま小テストと一緒で、拍子抜けするくらい簡単。ちなみに小テストですが、一度合格するまでは、満点じゃないと一時間再受験できなくなるんですが、合格した後は何点取ろうがすぐに再受験できるので気兼ねなく挑戦できます。

そんな感じで情報を詰め込み、2時に会場に到着すると、説明を5分くらい受けて「もうすぐ今から受験できますがどうしますか」と言われ、すぐに受験。2時15分には受験を開始しました。

試験時間は一時間。問題は各科目10問で、各問題10点。ただし9 , 10, 19, 20は1問の中に5個問題(以下の中からあってるものを1, 間違ってるものを2としなさい、みたいな感じ)であり、これらは各選択肢各2点。

10点問題は4択一、2点問題は2択一なので簡単です。

 

問題の出題形式はSPIみたいな感じかな。1問ずつの時間制限はありませんが、後から見直ししやすいようにマークを付けられたりしていて、システムとして解きやすかったと思います。8分程度で問題は全部解き終わり終了。受験書(なんか試験を受けたがどうかの印みたいなもの)を印刷し、窓口から受け取って帰宅しました。

 

以上が大体試験直前から試験までの記録。

 

以下は雑感です。

JARDのeラーニングでは紙のテキストと同じ内容のものが、オンライン上でも見られるのですが、PCでもスマホでもどちらにせよ読みにくく、使いませんでした。しかし、オンライン上のテキストにはブロックごとに閲覧時間が記録され、判定試験の受験前にはスタッフが受講履歴を確認するというので、仕方なく、開いたまま放置したりしていました。

基本的には紙のテキストを一度読み、テキストを見ながら小テスト回答を繰り返し、8ブロックを終えました。テキスト見ながらでも無線工学は難しく、何回かやり直す小テストもいくつかありました。

 

ちなみに、私は理系ではあれど電気系じゃないので無線工学は全くの門外漢なんです。電磁気学は履修済み、理論物理は存じ上げておりますが、工学的な電気分野は知りません。少しだけ勉強したり、Arduinoでプログラミングと簡単な電気工作くらいは出来ますが、テキストの半分以上何言ってるかわかりませんでした。

 

あと印象に残っているのはモールス信号でしょうか。

アマチュア無線3級は英文モールス信号が出るんですが、私が覚えているのは

数字1~9(1は・ーーーー、2は・・ーーー、5は・・・・・、6はー・・・・、9がーーーー・、0がーーーーー)もう法則はわかりますね。

あとはアルファベットのA, C, E, H, I, K, M, N, O, P, R, S, T, X, Zのみです。

アルファベットで覚えているのは1, 2文字(?)で表せるもの

(Aが・ー、Nがー・、Tがー、Mがーー、Eが・、Iが・・)

文字が一種類ので表せるもの

(Oがーーー、Sが・・・、Hが・・・・)

左右対称や特徴的なもの

(Kがー・ー、Rが・ー・、Cがー・ー・、Xがー・・ー、Zがーー・・)

これ以外のモールス信号はーー・ーだったりー・ーーだったどっちがどっちなのか覚えられないので覚えること自体を諦めました。と言っても15文字わかればモールス信号の問題は大体解けます。結局意味ありませんでしたが、ネットに転がっている3アマ試験の過去問は「数字+ローマ字7文字」が基本なので、15文字も知っていれば確率論的にまあなんとかなります。

 

 

合否ですが、試験日から5日後 (2営業日) でメールをいただきました。無事合格です。

こちらは別途書面でも届られるようです。また、eラーニング講座では受講の初期に免状申請書類をJARDに送っているため、合格発表以降JARDから総合通信局へ申請を行い、総合通信局から直接免状が郵送されるようです。(1月から1月半程度かかるようです)