ココボロだとか好きだとか

大学院生による独り言と備忘録

No.7 『LANVIN en Bleuのカードケース』

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LANVIN en Bleuのカードケース

 

真っ赤なものが好き。

「好きな色は?」と聞かれたら間違いなく緑と答えるのだけれど、ファッションとしては赤を選ぶことのほうが多い。

 

特にこの時期になると真っ赤なニットを着たくなる。

周りの人が皆地味な色に染まり歩く中、私だけが誰もが振り返るような赤色を纏いたい。

まあそんなことは今回関係ないのだけれど。

 

 

このカードケースは中古で安く手に入れたもので。、本来であればトップに飾られている真珠は6つのはずが、手に入れた時点で5つでした。もちろんわかっていて買ったのだから構わないのだけれど、というよりもおそらく6粒であれば買わなかったと思う。

 

かつてFLIPPER's GUITERが不完全性に価値なんかないと歌ったように、私は完全性を追い求めていた時期がありました。けれど青春の日々は遥か昔に終わり、不完全や完全といった言葉は絶対的な意味を持たずただ相対的で、もはや何の意味すら持たないのだと気がついてしまった。なんていうと大げさだけれど。

むしろ不完全性にこそ意味があり、完全な美しさなどもはや醜さなのだと、変に悟ったような心持ちで美術館を巡っては次の目標を探していた。

そんな中手持ちの財布を買い替え、小型化したせい溢れたカードたちを収めるケースをが必要だったので、本来完全な状態で販売され、以前の持ち主に不完全にされたこのケースに魅力を感じ、購入した次第です。

 

 

この不完全崇拝こそ私らしい気もして好んでいるます。それに真珠は大好きでシャツのボタンなんかは自分で白蝶貝に付け替えるし、毎日のようにパールのリングで小指を縛っていた時期もありました。リングはイミテーションだったけれど、むしろスワロフスキーのグラスパールがやはり不完全なようで好きでした。

 

余談ですが、私の好きな曲は多数有りその中でも特に気に入っているものが「this cruel moon」。これは吹奏楽曲で、Jhone Mackey作曲のものですが、とにかく美しい旋律、そして彼らしくぶつかり合う音、美しいだけじゃなく不協和音にこそ彼の美学がにじみ出るのだと思います。完璧な和音音楽は潰え、現代の名のもとにそれまでは不完全だった不協和音の音楽が台頭してきたんでしょうか。

 

 

incompleteness can not mean a thing

-FLIPPER's GUITER (Chime Will Ring)-