所用にて、仙台へ参った。
東北の地はそれなりに馴染みのあるモノで、分野の都合上学生時代は盛んに青森に伺ったし、思えば中高の修学旅行も東北(特に岩手と宮城)であったはずだ。
仙台という街は、多くの人が往来している。
しかし、様子は東京のそれとは程遠く、人は多いが多すぎない。この少子化の日本でどこから湧き出てきたのかと思うほど若者だけが闊歩しているわけでなく、かといって何をしてるやらもわからない老人が高級な珈琲を啜っているだけでもない。入り辛い百貨店だけでもなければ若者向けの駅ビルのみでもない。中庸で、きっと"善い"のだろうと思う構成で出来ているように思われた。
安価さと温泉に惹かれて選んだホテルはとても綺麗で、海が見え日の昇る部屋を用意してくれていた。一つ前の遠出で宿泊したのが東京の狭苦しいカプセルホテルだったせいかもしれないが、非常に宜しいように感じたのだ。
地方に移り住んで数ヶ月、だんだんと東京に対して抱いていた憧れが薄れてきた。働く上では満員電車はない(どころか電車自体が来ないだけなのだが......)し、職場も近い。どうせ家に戻ってもジムやらプールに行ってから夕食を摂って眠るだけなのだから、平日においては十二分に満足な暮らしをしている。生活費も安いしね。
もちろん休日には何もやることがなく、今回も仙台だかに詣でているのだが、新幹線やら特急を使えば大都市があまり遠くないのだという実感はあり、土日の使い道としては然程悪くない気もする。
最近はずっと将来の金銭の計算ばかりしており、「将来に対する漠然とした不安」とやらをだんだんと、判然とした不安に塗り替えている。そういえば、一度でもYouTubeでNISAやらの動画を見てしまったら最期、数多の有象無象の動画がお勧めされるのだが、「NISAで人生変わる」などと謳っていて良い。金のない私がいうのもなんだが、(複利で増えるとはいえど)たった1800万円で「変わる」ことを夢見られるとはいいではないか。庶民が「NISAがないと今まで通りの人生が送れない」と嘆くより余程健全な心持ちでないか。
仙台での用事は、通信大学の科目試験だったのだが、大学キャンパスで受けたときのような張り詰めた空気が薄くて楽だと。特に、たった数部屋の貸し会議室を借りて数人のスタッフが廻すだけあって、受験者もさほど多くなくどことなく香るカジュアルさが良かった。
まあ緊張感の存否は好き好きだが、私としては宜しかった。この調子で在学中に他の受験地も伺いながら、趣味の一つとしながらやっていくのも悪くないなと思ったのだ。
まあ、そんなこと言う以前に、レポートを早急に作成しなければならないのだけど。