ココボロだとか好きだとか

大学院生による独り言と備忘録

God Only Knows

時々無性に文章を書きたくなることが有る。

 

本当だったら太宰のように何の学びもないけれどどこか気が紛れるような美味しい文章を書きたいし、パーカーのような人を勇気づけるような己の哲学を反映した物語を描いてみたい。

 

最近は横文字をできる限り排除して言葉を綴る。それでいて、英語のように同じ単語や表現を避けて組み立ててゆく。

拘りっていうのは一見無意味のようでも、どこかで自分らしさを感じさせる鍵となるはずだから。

 

 

好きなものについて語り続けるのは簡単で、ただそれが否定され得る時にどう対応できるかが懐の広さだと思っている。私にとっての原子力

あなた方が必死に化学を勉強して、生物を学んであるいは理論物理に思いを巡らせたり、過去の出来事を解き明かそうとしている最中に私は原子力を習い続けていた。

あなたが本の虫になり語学を修めるときも、あるいは会社で必死に働く間、唯の平地に家を立てようとするその時にだって放射線を学んでいた。

だから原子力について語るのであり、その分私は他の分野に暗いのだ。あなた方が原子力に明るくなく、それ以外の分野に詳しいのと同じ様に。

 

 

確かに原子力業界はあまりに大きな影響を与えてしまった。ちょうど10年前。

変え様のない過去は認めるほかなく、犯した罪は償う必要がある。幾度となく謝っても贖うことのできない現実がそこに有り、きっと何十年経っても解決しないだろう。

しかし、だからといって謂れもない罪を認めるべきではなく、償うべきではない。

 

あまりの短絡的発想をアレルギーなどと揶揄するやり方は本当のアレルギーに失礼だし、こちらから敵を増やす必要は無いはずなので好かないが、そう馬鹿にする他無いほど議論が成り立たない輩がいるのだから困る。

 

確率と濃度。この2つを理解できない時点で科学を理解できるはずが無いのだ。

ただし我々はまっとうな人間の他にも、科学を理解できない人間も相手にせねばならぬ。もしも私が立場の有る人間ならこんなことを行った時点で大炎上だがどうだろう。

感情論。私は否定しない。だって感情論がこの世に存在しないのであればとっくに社会主義国家が世界を席巻し地球平和(笑)は守られているだろうから。

この世が資本主義を擁立する限り、感情論はなくならない。というよりむしろ、にんげんとは感情論を持つがゆえに資本主義を成り立たせている。その世の中で利用する技術に対して、根本から社会を否定する言葉をまさか吐けるだろうか。

 

だからといって演繹以外の方法で合理的な決断を下せるとは思えない。

科学が発展したのは一重に演繹法のおかげだろう。

科学を否定することもまた、人類社会を否定することにほかならないはずなのに。

 

 

 

  God only knows just believe in myself in my dream

  Anyone could be a hero and heroine.

  (God Only Knowsより引用(なおただのアニソンです))

 

私は悲劇のヒーロにもヒロインにもなるつもりは無い。夢が叶うなんて戯言は嫌いだし、神なんぞ信じていない。

自分自身を信じられないから今日も学問に励むのであり、努力が実らないから今でも仕方なく努力しているだけである。

 

くだらない文章はほんの少しだけ一日の充実感をマシにしてくれ、孤独感を紛らわせてくれる。ああ、あの日の問いかけが認められていれば私はこんな駄文を綴る必要はなかった。こんな勉学に励む必要もなかったし、もっと自堕落で何も考えずただ日々の幸いに甘んじていればよかったのに。

あなたに認められなかったからただ日々を生きている。何度もやめてしまいたいと思ったし、何度もやめた。しかしそのたびに将来に対する唯ぼんやりとした不安が私を襲い、死にたくなっては死なないために努力を為さなければならなくなった。

昨日より少しまともな人間になるために生きていたし、あなたに会うことが二度と無いことを知りながら万が一に出会ったときに立派な人間にならなければいけなかった。

何度も希うあなたの存在を恨んだことは一度もなく、ただ感謝し毎日のように絶望を感じては、いつの日か別の夜がやってくると信じていた。

3年経った今も夢はいつも夢のままであり、私はいつまでも私のままだった。

 

何度でも言おう、この社会が努力が報われる世界じゃなくてよかった。そうであれば一生私は報われないだろうから。